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XXXHOLiC (13)  

×××Holic(13)
著者: Clamp
出版社: 講談社
サイズ: コミック
ページ数: 178p
発行年月: 2008年06月

『これも必然なら、おれは小羽ちゃんに会わなきゃいけない』霊視が全く当たらなくなった小羽を助けにTV局へ向かう四月一日(ワタヌキ)。だがそこで待ち受けた衝撃の光景とは……!?
前回、自分の秘密の断片を明らかにしてしまった四月一日に待ち受けている次なる試練です。

徐々に私は読んでいないツバサの世界と濃密にリンクしてますが、
(正直言って、ツバサはあんまり好きじゃないので)
今回は本筋のほうも濃い内容だったので、特に気にせず読めました。

というよりも、小羽ちゃんの涙に胸が詰まった。
10巻のひまわりちゃんの笑顔も衝撃的だったけれども、
今回の小羽ちゃんの涙は反則だ。
CLAMPさんの漫画は、商業デビュー前の同人時代から読んでいるけれど、
初めてグッと涙腺を刺激した。

小羽ちゃん、今までじっと寡黙に我慢の子だったので、
イマイチ何を考えている子なのかわからない子だったけど、
母親のことが好きで、好きで、たまらなかったのだ。
それなのに、その気持ちすら隠してずっと母親と二人きりで過ごしていたのかと思うと。
平面状に描かれた絵であるはずなのに、
あの涙のシーンでは、なんだか小羽ちゃんの息を飲み込む音まで聞こえてしまう。
本当に、綺麗で切なくて、胸の痛くなるシーンでありました。
けれども、その涙の効果があったから、ラストのシーンは本当に見ていて幸せだった。
この一冊で、小羽ちゃんがシリーズ一好きなキャラクターになってしまったかもしれない。
(いっそのこと、四月一日と結婚したら良いのに…(*´ェ`*)

一方、その四月一日の秘密が実にさらりと描かれておりましたね。
次回辺り、どういう所以で記憶のあった時代の四月一日が
侑子さんの店の門を潜ることになったのかが明かされるのかな?
ものすごく興味があります。

前半は四月一日も、ものすごく切なさで一杯だったけど。
そんなの一切構わずに、全力で受け止めてしまっている(ように見える)
百目鬼くんは相変わらず男前だな〜。
(そういえば、今回は遥さんの出番がなかったので残念。)


ところで、MY best of CLAMP の「CLOVER」が新装丁で再出版するそうな。
掲載雑誌の休刊により、全6巻中の4巻で止まっているので、
今回の1,2巻にどこまでの話が収録されるやら。
既刊の1巻を新刊1巻としてカウントしてくれたら嬉しいのだけれども。
(でも、装丁が違うだけでも買ってしまいそうだ。)

なにはともあれ、こっちのほうも愉しみなのでありました。

積極−愛のうた− 

積極−愛のうた−
谷川史子

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あらすじ
出版社/著者からの内容紹介 亡くなった妻が悲しむから――と女子学生と目も合わせない鳥野教授。助手の美幹はそんな教授が気になって…。不器用な愛を描く表題作ほか揺れる恋心を切り取る二作品収録!

家を出がけに「ちょっとだけ」とか言って読まなくて本当に良かった。
泣いてる自分に動揺するほどに、激しく涙腺が破壊されてしまいます。

今回たまたま送料対策で適当に選んだ本だったんですが、
この本を読むことができて本当に良かった。
とてもとても綺麗な心のお話。
けれども、童話的な美しさではなくて、現実世界を生きている心臓が
流れ出る涙ですっかり清浄されてしまうような感じ。

谷川さんが以前に描かれていた雑誌は何年間も継続的に読んでいたはずなのに、
悲しいかな谷川さんが描かれる以前に自分が卒業してしまっていたのですよね。
でも、この筆舌に尽くしがたい精神的な揺さぶりは、現実社会の汚い面を知っていてこそ振幅の幅が広がるのではないだろうかと何となく思ってしまいました。

大切に、大切に、何度でも読み返し続けたい宝物のような一冊。
調子に乗って、何度も何度もくりかえし読んでしまったのでは駄目ですね。
心の中に「何か」を溜め込んでおかないと。

描線の一本、一本。
少女の睫毛の先までもが、実にたまらなくも愛しい。
切なさに、味わったばかりの感覚を思い出しただけでも、うっかりすると心が熱くなる。

ン何十年生きてきて、自分の中の作家の最高峰がわかつきめぐみさんなんですが、
(勝手ながら)そこに台頭するほどに大好きです。

愛の深さは膝くらい 

愛の深さは膝くらい
依田沙江美

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あらすじ
代用教員として教師になった神主の息子・石倉先生は、書道部1年の坂下昴から覚えの無い怒りを買っていた。どうやら石倉先生のテキトーな女性(&男性)遍歴を知っていて許せないでいるらしい。「デレデレすんな!エロくなんな!」なんて突っかかってくるけど、ある意味純粋な昴が可愛く見えてきて…!? 教師×小悪魔高校生のツンデレ★ラブストーリー!

……あっ、あやうく、萌え死にするかと思った……。ヽ(´▽`)ノ 

「千の花」の頃に比べると、かーなーりー作画とコマ割がダイナミックな感じなんですが、
むしろ「チョコ・キス」の頃を彷彿としてたいへん幸せでございました。
「チョコ・キス」では生徒×生徒の話だったけれども、今度の話は先生×生徒。
しかも、ほんのちょっぴり耳から仕入れた知識があるだけで、心も身体も完全にさらっぴんの「ガラスの十代」!
もー読みながら、ローラースケート履いて踊っちゃうよ!! てなモンだ。( ̄ー ̄)
(しかし、現在リアルな若者のいったいどこいら辺までが「光GENJI」を理解できるのか……)

一方、先生のほうは、海千山千の遊び人で、純粋な高校男子の考えていることくらい手のひらの上で転がす余裕でわかってしまうのだけれども、予想を遥かに超えて純な反応が返ってくるものだから、いちいち頭の中で大運動会。
以前に「ブリリアント」を読むまでは自分に「アホ受けモエ」属性が備わっているなんて欠片も思ってなかったはずなのに、最後にはもういいだけ転がされまくってしまった経験があるだけに、今度という今度は「ツンデレなんて!(好みでなくってよ!)」と余裕をかましていたはずが……。
結局はまたスタート・ダッシュから転げ落ちてゆく勢いで、モノの見事に「ツンデレ受けモエ」属性を開発させられてしまっておりました。<( ̄∇ ̄)>

―――まるきり、反抗期を迎えたばかりの小学生のごとくに、《好き》だと素直に言えない(態度に出せない)昴(すばる)くん。
その彼がいちいち羞恥する様を見て、経験豊富なはずの石倉センセがキュンキュン萌え死にしまくっている裏側で、読んでるコッチのほうまでデレンデレン脳みそにアルファ波が出まくってしまう経験は結構ショッキングなものですよ。
なんつーか、GENJIは源氏でも、「紫の上」を丹精込めて長期計画で育て上げた光源氏の君の気持ちがわかってしまうような感じ?
(……あ、いかん。「ツンデレ紫の上」にまで結構モエてしまった……ッ)w


ところで、ずいぶん以前にネットで当時連載中だった依田さんの漫画が丸々一本読めてしまった経験があるのですが、その内容が今回収録されている「第4話」だったんですな。
(初めの数ページだけ読めると書いてあったのに、なぜだか最後までUPしてあったのです。)
検索で見つけたときには(話がちんぷんかんぷんながらも)単純に喜んでいたものだけど、断然、読んでなかったほうがエピソードを愉しめたはずだ。(くそう!)(^-^#)

それはともかく。
かなりイイところで終わっているにもかかわらず、巻数表示を示していないところは相変わらず。
同時期に発売された「17才の密かな欲情」みたく、ものっそい濃厚に石倉センセが昴くんを食ってしまう可能性はないのだろうが、ユルくてもいいから、このままキュン死に路線で読者を撃ち殺して煩悶させてもらいたいものです。
(一見、何も知らない純な高校生が、手練手管の先生に落とされてゆくような関係に思えてしまうものだけど、この話は完全に先生のほうが誘い受け的なツンデレ高校生にやり込められているものな。)

ちょっとしたモノローグで読者の心臓を串刺しにしてしまう手腕は、いつもながらに「お見事!」
見ているコッチのほうまでもが何処なりとも墜落してゆく酩酊感。
全然タイプは違うはずですが、ほんのちょっぴり渡辺淳一さんの「失楽園」に似ているなと思った。
(あくまで、読んでいるときの感覚が。)

とにかくもーひとえに、続きが待ち遠しい話でありました。
(「真夜中〜」の続きも待ってます!!)(^-^*)/

天狗神 

天狗神
出版:Feelコミックスファンタジー
発行:2007/04/20
著者:夢花 李

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数年前、たまたま本屋で小説のイラストを見かけて一目惚れ。
そのとき出ていた「同細胞生物」を買って以来、
絵の綺麗さと、終始キャラクターがひとりごちているような不思議な話で、
ますます大好きになったんですが、「新刊が出ないー」とひそかに嘆いていたら、
別のペンネームをお持ちなようで。
近々さっそく本屋巡りをしたいと思います。
○月△日晴れ。
旧日本が東西に分裂してから数年が経ちました。
その原因は、伊豆諸島沖大地震とも、地球温暖化の影響ともいわれていますが未だわかっていません。

東西それぞれに国家が設立してからは、おとなのケンカが絶えず…
今じゃオレら子どもまで巻き込んだ
変な世のなかになってます。
その昔…
戦乱の世を戒めるべくその終焉まで、陰で助力を尽くした神々があった。
乱世の始期により、再び神々(かれら)の時代がくる。
なんとなく現代モノを描かれる作家さんだと思い込んでいたので、
意外なファンタジーでうれしいです。
(線画がとても綺麗なので、雰囲気がとても良い♪)

主人公は双子の兄弟の弟:水雲(もずく)。
兄の東雲にはなぜだかお願い事をすると、本当に願いが叶ってしまう。
水雲は、そんな兄を都合の良いときだけチヤホヤしている周囲の人間が気に入らない。
しかし、あるとき突然に、実は兄が「東の神様」であることを知り、
「西の神様」のところへ「嫁に行く=餌になる」運命であることを知る。

もちろん水雲は、そんなのたまったモンじゃないから、
みずから「神様を信じていて、命を懸けるほど国のことが大好きで、穢れなき人間」を
探し出してみせると宣言してしまう。
―――てな話が前半です。

後半部分は、水雲の前世の話<前編>。
お山の天狗の頓鈍坊と出会い、ぎこちないながらも親交を深めるまで。

「同細胞生物」のように、モノローグがぎっしりの話も好きでしたが、
今回のお話はファンタジーらしく、「綺麗な人間」以外も出てくるので面白いです。
あちこちに夢花さんの話独特の笑いのテンションも散りばめてあるし。
水雲の前世の話がすごく好きですな。
「頓鈍坊のことを覚えているか? 忘れているなら一生忘れていろ。
 そうでないと俺は、お前に何をするかわからない」
と関西弁で言ってる西の神様の言葉の裏側がものすごく気になります。
(ちなみに、関西弁でいうなら「神様=神さん」)

タイトルに数字が付加されていませんが続き物です。
現在、祥伝社の夢幻アンソロジー(雑誌)で連載を続けていらっしゃるようなので、
遅くとも来年中には続きが読めるのかな?
ものすごく待ち遠しいです。

シシ12ヶ月 

シシ12か月
発行:2007/11/29
著者:わかつき めぐみ

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辛抱たまらず、結局Amazonの注文をキャンセルして、
慌てて近所の本屋さんを探し回りました。
一度ハマってしまうと、容易に抜け出せなくなるタイプの作家さんなので、そのことを知っている本屋さんには結構平積みで置かれていたりするんですが、近所の本屋さんには圧倒的に入荷量が少なかった。
(店員さんが、どこの棚に入荷したのか把握してないくらい)
それでもどうにか最後の一冊を手に入れられたときは、まさに至福の心地かと。
(ひとつの本屋さんを1時間弱も探し回ってしまいました)
「ソコツネ・ポルカ」のとっても愛らしいキャラクター・シシくんのスピンオフ短編集☆日本の一年をシシくんと仲間たちを中心に描いていきます。「メロディ」掲載の6作品に加え、なんと新作6作品+αの大幅描きおろし!!
今作の本編となる「ソコツネ・ポルカ」
結界が破れてしまったために、地下世界に住んでいる土地神さまと、
現代に住む学生:紀名(きな)が出会い、ひととき「バケモノ目付け役」として
稀有な経験を重ねていく話。
全12話からなるテンポの良い物語で、大いに笑い、愉しんだ話でありました。
特に紀名ちゃんの家に居候をしているシシくんが可愛くて、それでいて慣れてくるにつれシニカルで。そんな彼らと突然にお別れになってしまう12話は、なんだか自分でもワケのわからないうちに読んでいて泣けました。
(決して悲しい話じゃないんですが、わかつきさんの書かれる話には、何度読み返しても泣けてしまう話があるんですよね〜。(「So What?」の最終話とか。これはもう涙で続きが読めないくらいに泣けます。)
ソコツネ・ポルカ 発売日: 2002/03
著者: わかつきめぐみ
レーベル: Jets comics
出版社: 白泉社
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で、今回はシシくんを中心に日本の四季(=12ヶ月)を描いた短編集であります。
しかし、なにしろ「シシくん中心=地下世界中心」なもので、登場してくる人間(?)が土地神さまと世話役の尉さんと、井戸に住まう神様の綱長井(つながい)のじーさまくらい。
わかつきさんの女子キャラが大好きな私には少々カナシイ一冊でありましたが、
けれども変わりにニャンコの出番が多かったのでうれしかったです。
そして前回同様、ひっきりなしに登場してくる「おはぎ」
読んでいると無性にアンコ系の和菓子が食べたくなってしまいます。

ほかにも「ご近所の博物誌」とか「きんぎんすなご」もそうですが、地球の環境問題について独特の描き方で語っている話も数本。
個人的に「京都議定書」を提案しておきながら、目標を達成するどころかお金を積んで、ハンガリーから達成率を買っちゃう日本ってどうよ?と思っているところだったので、余計にわかつきさんの語り口調が切ないです。

それはともかく、今回一番のお気に入りは「くさびら」の話ですな。
「はまぐり」の中一面に寄生する「くさびら」は本当に気持ちが悪かった(笑)

学生時代に「Lala」を読んでいて、そこでわかつきさんに出会って、わかつきさんの影響で、ムーンライダーズにもメトロファルスにもザバダックにもハマった20年来のFanですが、次回辺りは「そらのひかり」とか「ローズガーデン」みたいに女の子が主役の話を読んでみたいですね。
「ゆきのはなふる」も久方ぶりに全編通して切ない話で好きでした。
「黄昏時鼎談」みたいなショート・ショートもぜひ読みたいです。
結局のところ、とにかくわかつきさんの書かれる新刊なら全部好きだったりして♪
今から次の新刊が待ち遠しいです。


【おまけ】
白泉社のサイトで何冊か試し読みのページを見つけたので、
ほんわかした話に興味のある方は、ぜひとも一度読んでみてくださいませ。
ほのぼの愉しく面白く笑えて、時には泣けて、癒されますよ♪