FC2ブログ
【2007年12月】 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月

シシ12ヶ月(重版待ち?) 

シシ12か月
発行:2007/11/29
著者:わかつき めぐみ

⇒ 無料でちょっと読んでみる
本の詳細を確認する
11月の下旬にAmazonで注文した本が、いつまでたっても届かない。
どうしてかと思ったら、どうやらわかつきめぐみさんの1年ぶりになる新刊が
重版待ちをしているらしい。
(Amazonの配達予定では、1/29~1/30になっておりました)
こーゆー時に1,500-まとめ買いで、複数冊注文していると泣きますね。

それはともかく。
公式ページにマニア心を騒がせてくれる愉しい情報が。

2008/2/28(当日消印有効)で、上記フィギュアのプレゼントがあるらしいです。
シシくんはキャラクター的にもご利益のある人(?)なので、
携帯の根付にいいかもしれない♪

というよりも、私も早く本編が読みたいです!
(キャンセルして別の本屋さんで買ったほうが早いかも…(汗)

スポンサーサイト



シシ12ヶ月 

シシ12か月
発行:2007/11/29
著者:わかつき めぐみ

⇒ 無料でちょっと読んでみる
本の詳細を確認する
辛抱たまらず、結局Amazonの注文をキャンセルして、
慌てて近所の本屋さんを探し回りました。
一度ハマってしまうと、容易に抜け出せなくなるタイプの作家さんなので、そのことを知っている本屋さんには結構平積みで置かれていたりするんですが、近所の本屋さんには圧倒的に入荷量が少なかった。
(店員さんが、どこの棚に入荷したのか把握してないくらい)
それでもどうにか最後の一冊を手に入れられたときは、まさに至福の心地かと。
(ひとつの本屋さんを1時間弱も探し回ってしまいました)
「ソコツネ・ポルカ」のとっても愛らしいキャラクター・シシくんのスピンオフ短編集☆日本の一年をシシくんと仲間たちを中心に描いていきます。「メロディ」掲載の6作品に加え、なんと新作6作品+αの大幅描きおろし!!
今作の本編となる「ソコツネ・ポルカ」
結界が破れてしまったために、地下世界に住んでいる土地神さまと、
現代に住む学生:紀名(きな)が出会い、ひととき「バケモノ目付け役」として
稀有な経験を重ねていく話。
全12話からなるテンポの良い物語で、大いに笑い、愉しんだ話でありました。
特に紀名ちゃんの家に居候をしているシシくんが可愛くて、それでいて慣れてくるにつれシニカルで。そんな彼らと突然にお別れになってしまう12話は、なんだか自分でもワケのわからないうちに読んでいて泣けました。
(決して悲しい話じゃないんですが、わかつきさんの書かれる話には、何度読み返しても泣けてしまう話があるんですよね~。(「So What?」の最終話とか。これはもう涙で続きが読めないくらいに泣けます。)
ソコツネ・ポルカ 発売日: 2002/03
著者: わかつきめぐみ
レーベル: Jets comics
出版社: 白泉社
本の詳細を確認する
で、今回はシシくんを中心に日本の四季(=12ヶ月)を描いた短編集であります。
しかし、なにしろ「シシくん中心=地下世界中心」なもので、登場してくる人間(?)が土地神さまと世話役の尉さんと、井戸に住まう神様の綱長井(つながい)のじーさまくらい。
わかつきさんの女子キャラが大好きな私には少々カナシイ一冊でありましたが、
けれども変わりにニャンコの出番が多かったのでうれしかったです。
そして前回同様、ひっきりなしに登場してくる「おはぎ」
読んでいると無性にアンコ系の和菓子が食べたくなってしまいます。

ほかにも「ご近所の博物誌」とか「きんぎんすなご」もそうですが、地球の環境問題について独特の描き方で語っている話も数本。
個人的に「京都議定書」を提案しておきながら、目標を達成するどころかお金を積んで、ハンガリーから達成率を買っちゃう日本ってどうよ?と思っているところだったので、余計にわかつきさんの語り口調が切ないです。

それはともかく、今回一番のお気に入りは「くさびら」の話ですな。
「はまぐり」の中一面に寄生する「くさびら」は本当に気持ちが悪かった(笑)

学生時代に「Lala」を読んでいて、そこでわかつきさんに出会って、わかつきさんの影響で、ムーンライダーズにもメトロファルスにもザバダックにもハマった20年来のFanですが、次回辺りは「そらのひかり」とか「ローズガーデン」みたいに女の子が主役の話を読んでみたいですね。
「ゆきのはなふる」も久方ぶりに全編通して切ない話で好きでした。
「黄昏時鼎談」みたいなショート・ショートもぜひ読みたいです。
結局のところ、とにかくわかつきさんの書かれる新刊なら全部好きだったりして♪
今から次の新刊が待ち遠しいです。


【おまけ】
白泉社のサイトで何冊か試し読みのページを見つけたので、
ほんわかした話に興味のある方は、ぜひとも一度読んでみてくださいませ。
ほのぼの愉しく面白く笑えて、時には泣けて、癒されますよ♪

水彩画のような血 

水彩画のような血水彩画のような血
(1994/03)
フランソワーズ サガン

商品詳細を見る


映画監督のコンスタンチンはハリウッドで人気と栄誉を博していたが、一本の映画の失敗により名誉も財産も無くしてしまう。
絶望してしまった彼は、第二次大戦戦時下のナチ占領下のフランスに居場所を移した。
彼の作品のファンであるナチスの高官ゲッペルスの後ろ盾により、何不自由なく南仏プロヴァンスで撮影に熱中していた。
しかし、彼を捨てて去った妻のワンダと合流し、また彼の匿い子であり、愛人でもあるジプシーの青年ロマーノが彼の人生に複雑な影響を及ぼしていくのであったが……。


大好きなサガンのレビュー一冊目が、
こんなローテンションになってしまうとは大誤算。
しかしどうにもこの本は、私にはからっきし駄目でした。

まず、面白いと思い始めるまでに130ページも要してしまった。
けれども、途中すぐに中だるみ、コンスタンチンの妻であり、有名女優でもあるワンダが登場する160ページ過ぎでようやく盛り上がり、それでも身長:195センチ、体重:85kgの巨漢とも言えるコンスタンチンが終始ウジウジ女々しくて、そのくせ第二次大戦下のフランスで、すぐ隣の村ではユダヤ人が虐殺されているような場所で、暢気に(たいていは傲慢に)特にありがたみを感じることもなく漠然と映画を撮り続けている姿が許せない。
この小説を読み始めて、実際に第二次大戦時のフランスで撮影された「天井桟敷の人々」をすぐに彷彿としましたが、結局はあの映画ですら、ユダヤ人が大量に虐殺されていたのと同じ地続きの欧州で、それ以外の民族が愉しむための娯楽作品を撮影していたのかと思ったら、なんだか本気で吐き気がしてしまいました。
(映画の内容自体はものすごく大好きなんですが…。でも改めて客観的に考えてみると、やっぱり人道的におかしいことだし、許せない)

しかも、この小説はさらにもっと救いようがなく。
おそらく核兵器を発明したと思われる博士を匿って、イギリスの諜報部員であったワンダはフランスから出国するが、ワンダとコンスタンチンを逃がすために身を挺して時間稼ぎをしていたロマーノは、肩を砕かれ、背骨を砕かれ、二目と見られない状態までナチの将校に拷問を受けていた。
そこにロマーノを迎えに来たコンスタンチン。
その直前にナチスによる最寄の村の虐殺を目の当たりにしていたコンスタンチンは、今後の人生に絶望しか抱いていなかった。
迷いなく隠し持っていた拳銃でロマーノを射殺すると、その銃でみずからも自殺する。

サガンの幼少時代実際にフランスで目にしたらしいナチスドイツの暴行。
それを、サガンの美しい文章で目にすることが許せないのか、たったの一行も、ひとつの単語も救いが用意されていないから読後に激しく嫌悪感に絡め取られしまうのか、自分でも判断できないくらいに、ここまで読後に気分の悪くなってしまえる本を読んだのは初めての体験でありました。
いや、すこしだけ遠藤周作さんの「沈黙」や「海と毒薬」を読んだときの気分と似ているか。

現実世界にはもっともっと不条理で、許せない事実が蔓延しているのは知っているけれども、せめて最後に一筋だけでも救いの場所がほしかった。
結局サガンは何を一番描きたかったのか?
大戦中には、この本の中で描かれているような裏切りが、当たり前のように存在していたことを後世に残しておきたかったのか?
それともナチスドイツの悪事の暴露?
(その割には、そうしたシーンは数%の割合でしか出てこない)
地続きの場所で凄惨な戦争をしていながら、一方フランスの地方では戦争の存在などすっかり忘れ去られていたことの問題提言?
ただ単に「戦争は悪だ」と訴えたいだけなら、もっとずっとシンプルに「別のやり方だってあるだろう!!」と、読んでいてひたすらに疲れてしまう本でした。