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沈黙 [ 2 ] 

気分転換。


…が、どんどん増えてゆく…。orz


[ 2 ] と銘打っておりますが、以前から書きたかった話のプレビューです。
そのうち、どどどーっと全文書き上げて、サイトのほうにUPします。



ちなみに原稿のほうですが、
むしろ18歳にはどこまでOKなんだろう?
と素朴な疑問状態に。
タガが外れたルルーシュを書くのは本当に愉しいです。
(*´ェ`*)

がんばれ、自分。




てなわけで、良かったらどうぞ~♪




SCENE : 7 days ago





 ゼロ・レクイエムから一週間。
 迅速な蘇生措置により、ルルーシュの意思に反して、その身体は辛うじて一命を取り留めていたのだが、肝心のルルーシュの意識が戻らない。
 その病床に見舞うことだけを日課にしているC.C.は、ふらりと単身でルルーシュの寝室を訪れた。

 部屋の中には閑散とした空気が満ちており、ひとつだけ置かれたキングサイズのベッドの中央で静かに呼吸を続けているルルーシュの目蓋は、何時間見つめても微動だにしなかった。
 日が沈み切ると同時にC.C.はこの部屋を訪れて、夜が白み始めた頃に音もなく去ってゆく。
 日中は、ナナリーやアッシュフォードの面々が入れ替わり訪れているので、出来るだけ他人との接触を避けていたい彼女の意思により、そうした時間の制約が必然だった。
 眠るルルーシュの顔を見つめる彼女の表情に動きは少なく、まるきりそうしていると、彼女のほうこそ、人形職人が腕によりをかけて作り上げた蝋人形のようにも思われた。

「幸せになると約束したのではなかったのか?」

 ふいに背中側から声を掛けられて、C.C.は睫毛の先をぴくりと震わせた。
 だが、外に見られた変化といったら、それくらいのものだった。
 すぐ隣りに立つ男のほうには視線も向けずに、頑なに思えるほどひたむきに、眠るルルーシュの寝顔だけを見つめていた。

「ああ、約束したさ」
「なら、約束を守れ。いつまでもこんな奴のそばに、ついている必要は無いんだから」

 しばらく無言でいたC.C.は、ほんのり伏し目がちに睫毛の先を落とした。
 笑ったのだ。

「こいつのそばに居ないで、どうやって私が幸せになるんだ?」

 鼻の先であしらうようにそう問いかけると、隣の男がわずかにムッとしたのがわかった。
 C.C.は、興味の先を移すことなく、さりげなくルルーシュの片手を掴み取ると、その指先に唇を押し付けた。
 そして、言う。
 微笑み混じりに。

「私は今、これ以上もなく幸せさ。相手が誰であっても、邪魔することは許さない」
「俺の目には、そうは見えないから言っているんだ」
「価値観の違いだな。ともあれ、本人がそう言っているんだから、文句は無いだろう?」
「有るに決まっている。そもそも、おまえは」
「うるさい。黙れ。もうおまえの指図は受けない。おまえとの関係はとっくの昔に終わったんだ」

 今度は隣りから、グッと奥歯を噛み締める音がわずかに聞こえてきた。
 C.C.は、嘆息交じりに一度目蓋を閉じると、いかにも渋々ルルーシュの寝顔から視線を外した。
 そして、ひととき声もなく隣に立つ男の姿を見上げる。

「違ったか?」

 かぎりなく透明に、透き通ったハープが奏でる音色のように、繊細な彼女の呟きが小さく空気を震わせた。



「―――ゼロ」



 かつて自身の存在の隠れ蓑に仕立て上げた漆黒の衣装で。
 仮面だけ外している格好で、ゼロ呼ばれた長身の男は、いかにも憮然と顔を顰めた。

「……おまえにその名前で呼ばれると、どうにも…」
「ゼロはゼロだろう? なにしろ、ルルーシュはここにこうして眠っている」

 その頃には、とっくに視線の先を戻していたC.C.は、両手の中にルルーシュの手を握り締めると、心底幸福そうに「ふふっ」と息を漏らして微笑した。
 それを横目に見つめる男の表情は、険しい渋面に歪められるばかりだ。

「そうやって、目覚めを待ちわびて、出会いの瞬間からやり直すつもりか?」

 男にしておくには勿体ないほどに繊細な指先。けれども、自分のそれよりも確実に大きくて、骨ばった指の一本一本に丁寧に唇の先を押し当てながら、C.C.はなおも不適に微笑んだ。

「相変わらず、バカな坊やだな。おまえは」
「無防備に眠っている男に、不埒な真似を働く魔女に言われる筋合いは無い」
「不埒な真似? これが?」

 折りしも手の甲に、ふっくらした唇の弾力を押し当てながら横目にそう問いかけると、鋭く舌打ちをした男が、すばやく身を屈めてきた。
 そのまま強引にC.C.を自分のほうに振り向かせると、両手の間に彼女の顔を挟んで目的を達しようとしたのだが、その寸前で目前に割り込んできたC.C.の手のひらが、遠慮の無いやり方でグイッと顔面を押し返した。

「終わったと言ったばかりだろう? 私に勝手に近づくな」
「なんだと?」
「私を好きに扱うことが出来るのは、世界で唯一ルルーシュ一人だけだ。他の何人たりとも、この身体には指一本触れさせない」

 黒衣の男は憤然とした様子で息を呑み込むと、憤りを堪えている様子で口を開いた。

「なら、おまえにとって俺は、一体何者なんだ?」
「さあ?」

 ふたたび自由を取り戻したC.C.は、何事も無かったかの様子で、愉しげにさえ見えてしまう眼差しで、静かに眠るルルーシュの姿を見つめ始める。

「私にとって意味のあるのは、ここで眠っているルルーシュ―――ルルーシュ・ランペルージ一人だけだ」

 黒衣の男は、フンッと鼻の先で笑い飛ばした。

「なら、かつてルルーシュ・ヴィ・ブリタニアと呼ばれ、ゼロと呼ばれていた男には」
「知らん。同じコトを何度も言わせるな。もうとっくの昔に終わった話だ」

 言葉半ばで、すげなく切り捨てたC.C.に、ゼロはあくまで泰然とした仕草で行動を起こした。
 まともに視線を寄越しもしないC.C.の手首を掴んで振り向かせ、そのまま背後のベッドに押し倒したのだ。
 ルルーシュ・ランペルージとC.C.の呼んだ少年のすぐ隣りに。
 そして、ひととき生意気を言う唇を強引に奪って、執拗に過ぎるほど濃厚に吐息を重ねた。
 数分後、一瞬たりとも目を閉じずに、じっと自分を睨み続けていたC.C.の頬に軽いキスを落とすと、また一度、フンッと鼻の先で嘲笑した。

「おまえは俺のものだ。それこそ、誰が何と言おうとな」

 C.C.はぐったり虚脱したまま、それでも視線だけは辛辣にゼロの姿に投げかけた。

「……相変わらず、勝手な男だよ、おまえは」
「ああ、変える気が無いからな」
「おまえなんか嫌いだ」
「止めておけ」

 すげないセリフにも構わずに、愉しんでいるような流し目で笑んで見せた男は、肉付きの薄い唇をクッと皮肉に吊り上げた。

「今のおまえが何を言っても、俺を喜ばせるだけだろう?」

 眼差しで、眠っている自分の姿を指し示して。
 満足げに微笑み、肩をそびやかしながら、C.C.が反論する元気を取り戻す前に、黒衣の男は颯爽と部屋を後にしていた。
 後に取り残されてしまったC.C.は、自分でも理由のわからない嗚咽に喉の奥を詰まらせて、寸前でそれを我慢すると、気だるい動きで寝返りを打ち、微動だにせず眠り続けるルルーシュの首筋に鼻の先を埋めた。

「…ルルーシュ…」

 そして、感情の枯れてしまった、囁き声でなおも続ける。

「どうして目覚めてくれないんだ? ……このままでは、私は…おまえと交わした約束を……守り切る自信が無いぞ…?」

 俺の願いを叶えるために、幸せになれとおまえは私に言葉を託した。
 そして、私ももちろんそうするつもりだった。
 けれども、おまえを愛する者たちの願いが、おまえの意思に反する行動をとらせてしまった。
 私は、それを止めてやることが出来なかった。
 だから、これは私に対する罰なんだろうか?

「…ルルーシュ…」

 いつ何時、目覚めるともしれない男のかたわらで、その男の相似形と対峙する。
 ―――本人なのかもしれない。
 詳しいことは何も知らない。
 本当に、興味が無いからだ。
 ここで、こうして、眠っているルルーシュ以外には。

 ややあって、C.C.は軽く上体を起こすと、刹那の願いを込めて、微動だにしない男の唇にそっと自分の唇を押し当てた。
 そのまま、夜が白み始めるまで、いつものように寝顔を見守り続けたが、やはりルルーシュは目覚める兆しさえ感じさせはしなかった。




SCENE : 7 days ago

[ ende ]

NEXT SCENE : Coming Soon




こっちの記事で少し触れていた、現在構想中の新連載のひとつ。
(C.C.的に)ルルーシュ・ハーレムです。

「ご主人様シリーズ」で、ルルーシュ×魔女C.C.&少女C.C.にモエたので、
今度は黒ルルーシュ×C.C.&白ルルーシュ×C.C.で三角関係モノをやりたいなーと。
まだ設定がちょっとあやふやですが、黒ルルーシュはエロイ人です。
(そこだけ決まっているのかw)

なにはともあれ、ギブミー時間ッ!!!

ありがとうございました!