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TURN 9.125 「素朴 な 疑問」 

私の中で、ギアスはまだ全然終わって無いんですが、
現実問題、最終回を迎えているアニメの二次創作が、
これだけ更新に間が開いているというのに、
それでも読んでくれている人の存在している嬉しさ。
(*´ェ`*)

拍手&メルフォでうれしい感想を本当にありがとうございます!

ちなみに、今現在書いてるのは、やっぱり「永遠の祝祭」の番外編で、
今度はルルーシュ視点の予定です。
その次にロロ(子供)視点の番外編で、
ひとまず「永遠の祝祭」関連の話は最後かな?
てな感じでしょうか。
ルル誕には、また別な話を書きたいと思っているのですが、
白ルルーシュ×C.C.&黒ルルーシュ×C.C.の話を早いトコ完成させたい気分も少し。
書きたい話ばっかです。
(がんばるのだ、自分)

てなわけで、何の脈絡もなく、本編寄りの短編なぞ。
良かったら、ど~ぞ♪
(*´ェ`*)


携帯やmacな方はコチラから。

それ以外の方は、下からどうぞ。




「なんでアンタいっつも、その人形抱いてるのよ?」

 カレンが疑問を発した瞬間に、イカルガの艦内にピンッと張り詰めた空気がみなぎった。
 誰が禁句と定めたわけでもない。
 けれども、皆が皆、内心ではそれを疑問に思っていた証だった。
 まるきり人形のような容姿をしているのに、傲岸不遜で通してしまっているC.C.のキャラクター。
 その個性と、常にどこへ行くにも一緒に連れ添っているチーズくん。
 ―――ハッキリ言って違和感だ。
 いや、見た目の雰囲気だけなら、これ以上もなくお似合いなわけだが。
 高飛車なセリフを吐いている最中にも、まるきり手元の人形に甘えているような格好をしているわけだから、違和感に感じてしまうわけなのだ。
 が、今までそれを、正面切って指摘する勇者は存在しなかった。
 指摘したが最後、何と言って反論されるのか想像できてしまうが故に―――怖かったのだ。

 誰もが皆、返事を返される瞬間を待ち、耳をそばだてているために生じてしまう沈黙。
 キリリと研ぎ澄まされている緊張感は、艦首ハドロン銃砲を発射する瞬間にも匹敵する。
 こうした種類の緊張感に慣れていない扇などは、ひたいに巻いたバンダナを密かにぐっしょり汗にぬらして、思わず握り締めている拳をブルブル小さく揺らしていた。

 ―――と、そのときだった。

「C.C.、頼んでいた資料だが」
 艦橋(ブリッジ)に通じるエレベーターの扉が開いて、にわかに姿を現したのは、仮面の男ゼロ―――黒の騎士団を率いる、こちらも高飛車が似合いな男の存在だった。
「おい、おまえちったァ空気読めよッ!」と我慢できずに騒ぎ出す玉城の襟首を掴んで、南が静かに首を振りながら穏便に退場してゆく。
 その背中を眺めながら、ゼロが怪訝そうな雰囲気で―――何しろ仮面で表情は皆目検討が付けられない―――訊ねたが、まるきり動じた様子もなくC.C.が「気にするな」と一笑に付してしまった。

「資料なら、綺麗に耳を揃えて部屋に置いてあるはずだろう。おまえの目は節穴か?」
「あの部屋のどこが綺麗なんだ? 少しは自分で片づけを」
「お断りだ。私は別に困ってない」
「馬鹿が。現に今、困っているでは無いか」
「困っているのは、おまえだ。必要なら、おまえが自分で片付けろ」
「どうして私が、おまえの尻拭いばかり」
「喜べ。仕事が増えて結構なことじゃないか」
「ふざけるな。いいから、早く資料を」
「フンッ、仕方の無い男だな。直接渡してやるから付いて来い」
「いちいち偉そうな女だ。そもそも、おまえは」

 そう言いながら、ふたりの背中はエレベーターの扉の向こう側に吸い込まれ、艦橋(ブリッジ)内には、にわかの沈黙が訪れた。

「で、結局C.C.の返事はどうなったのよ?」

 ややあって、ラクシャータが気だるげに煙管を振り回しながら問いを発したが、皆が皆、溜息を吐き出すばかりで、それに返事をする者は存在しなかった。
 ―――夫婦だ…。
 皆が皆、内心ではこっそりそう呟きながら。
 たとえばC.C.が抱いているのが本物の赤ちゃんでも、会話の内容といい、ふたりの態度といい、大して違和感を覚えはしなかっただろう。
 いや、むしろそうした光景が、あまりに当然に目に馴染み過ぎているものだから、今まで誰一人として疑問を発する必要を感じてなかったのだ。

「……フッ、結婚式にも、あの仮面を付けたままなのかしらねェ?」

 ややあって、カレンが眉間に濃い皺を刻みながら冷たい繰り言を発したが、それに機敏な反応を示したのは扇だった。
「そうだな! 一日も早くそれを実現してやるためにも、もっと我々で一致団結して!」
「そうだな! 扇!」
「そうですよね、扇さん! がんばりましょう!」
 にわかに騎士団一同の士気が上がった瞬間だった。


※ ※ ※


「ところで資料と言えば、私の渡した例のアレは、きっちり忘れず交換してくれたのだろうな?」
 降下を続けているエレベーター内部でC.C.が訊ねると、ゼロ―――ルルーシュは、思い切り眉間に濃い皺を刻んだ。
「時間が掛かる。アッシュフォードに一度戻らなければならないからな」
 たちまちC.C.が、蔑みの様子も露わに鼻を鳴らした。
「本当に使えない男だな、人のことはとやかく言うクセに」
「使ッ…俺は今、忙しいんだ。おまえのワガママに付き合っている余裕は無い!」
「甲斐性の無い男だ。共犯者のささやかな願いくらい、文句を言わずに叶えろ」
「おまえの願いのどこがささやかだ! そもそも、最初に交わしていた契約では、ひとつだけ願いを叶えると」
「おや? 『三つの願い』の逸話を知らないか?」
「はァ? ……ああ、『三つだけ願いを叶えてやる』と悪い妖精に訊ねられるアレか」
「ああ。アレに対する正しい三つ目の答えは、『もうあと三つだけ願いを叶えろ』だ。おまえは堪え性の無い困った坊やだからな。手間を省いて、最初から三つ目の願いを要求してやっているんだ」
「ふざけるな。それでは俺は永遠に」
「嬉しいクセに」
「誰が嬉しいか! そもそも、おまえは」
 そう言いながら、ふたりの背中は私室の中に消えたが、C.C.の運転するトレーラー内部に『チーズくん』グッズで構成されたハーレムが完成するのは、それから三日後のことだった。



[ ende ]




オチが無くても気にしない~(*´ェ`*)
R2を観ていると特になんですが、ルルーシュとの同居が成立しなくなった途端に、やたらにチーズくんを持ち歩き始めているC.C.。
「私も暁に乗って出る」
と言っている、TURN.10の緊迫したシーンでも、C.C.の指定席にしっかり腰を下ろしているチーズくん。
それが、帰還した後はしっかり胸に抱いているので、
「ひょっとして、わざわざルルーシュが運んで、渡してやったのか?」
とか想像してみると愉しいです。
TURN.5では、
「どうしてあんなモノにこだわる?」
とか問いを発しているクセに、C.C.が絶えずチーズくんを抱えている姿には、一度も問いを発しないルルーシュさん。
もしもC.C.が、「チーズくんのために服を作れ!」とか言い始めたら、「どうして俺が」とか文句を言いつつも、しっかり高級な布地とデザインで完璧に作り上げてしまいそうだから怖いです。
必要なことは何も訊ねずに、C.C.の好きに振る舞わせているところがモエ
ありがとうございました!
(*´ェ`*)